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チャージマン研! [TVアニメ]

チャージマン研
 本日を以てアニメ『チャージマン研!』(以下『チャー研』)が放送から50周年を迎えたそうです。私は4年ほど前にニコ動のプレ限配信を機に全話視聴(しかも2周)し、ファンアートを拵えてしまう程度には『チャー研』の事を気に入ってしまったという、嘘みたいな本当の話(笑)。
 低予算故の突き抜けた低クオリティっぷりが一周回って逆に面白がられてしまう、いわゆるネタアニメの類で、ニコ動で皆のツッコミコメントを流しながら見る分にはものすごく楽しめました。OPED含めて5分しかない尺で起承転結を盛り込む為に毎話の如く超展開の連続、かと思えば間を持て余して露骨な尺稼ぎに走ったり、BGMはあっても効果音がなかったり、画面端に度々謎の陰毛が映り込んでくる(!?)などなど、まっとうに作られたアニメでは決して味わえないエキセントリックな視聴体験は、それまでのアニメに対する常識や価値観を容赦なくぶち壊してくれます(

 一番好きなキャラはロボットのバリカン。この頃のアニメだとバリカンのようなキャラクターは(話を動かすために)ひたすら周囲にトラブルを振りまく迷惑な役どころにされがちだと思うんですが、実際は研の足を引っ張るどころかバリカンがいなければ助からなかった場面もあるくらい、アシスト役として欠かせない有能ロボになっちゃってます。基本はドジなお調子者のマスコットとして描かれてるんですけどね。トボけた喋り方がまた可愛いんですよ~ほんと大好きなキャラです💕
バリカンと旧友 そういう訳で『チャー研』で一番のお気に入りエピソードは当然「バリカンの旧友が尋ねて来た」になります。
 この話も何から何までツッコミどころ満載で…そもそもバリカンの出自自体、全話通して何一つとして説明されないんです。「どこの誰に作られたのか」「どういう仕組みで動いているのか」「いつから研の家に住み始めたのか」…その他一切のことはわかりません!!!(丸投げ)

 何はともあれ、半世紀も前に作られたアニメが世代を超えて愛され続けているのはひとえに偉業といって差し支えないのではないでしょうか。せっかくの50周年記念、もっと盛大にやろうZE!毎日ドゥンドゥンやろうじゃねぇか!はいだらー!!(???)

ぼのぼの [映画]

 『ぼのぼの』は最初のTVアニメ(95年版)をCSでよく見ていて、そちらは可愛い動物たちが織り成すドタバタコメディの面が強く、わかりやすく子供向けのアニメだなという印象が強いものでした。しかし、その後に読んでみた原作漫画はあまりにもノリが違って困惑した覚えがあります。アニメ版ほどはっちゃけたギャグは少なく、4コマ形式で淡々と綴られる動物たちの日常を通して、「生きるとは何か?」といった哲学的テーマが見えてくる。どちらかと言えば間違いなく大人向けの漫画でありました。
 映画『ぼのぼの』は監督・脚本・絵コンテ、果ては声優まで原作者が務めており、TVアニメではオミットされた原作の雰囲気・世界観を完璧に映像化しています。作画だけでなく演出やテンポ感も含め、「原作がそのままアニメになってる」と思わせてくれる作品と言うのはそれほど多くありません。私がこの映画を知ったのは今月からの配信サービス解禁がきっかけでしたが、漫画原作の忠実な映像化のお手本のような作品として、もっと世間に周知・評価されるべきだと思いましたね。
 
 以下、ネタバレありの感想。

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【Archive】カースブラッド/梶山浩 [漫画]

 『カースブラッド』は、2017年にコミックRYUにて連載されていた梶山浩先生の最新作…にして、未完の遺作となってしまったダーク・ファンタジー漫画です。
 氏が亡くなってから2年経ってから読むと言うのも、今更感があるのは自覚していますが、最近になって氏の仕事を改めて追いたいという欲が出てきてしまって、ついに手を出すこととなりました。

 本作の魅力はやはり丹念に描き込まれた緻密な作画。異世界を舞台にする作品は昨今急激に増えましたが、画だけでここまで重厚な世界観を演出できる作家は今となっては希少だったのではないでしょうか。
 シャイニングシリーズ好きならお馴染みの半身半馬の一族も登場します…が、なんと脚が6本生えてます。おそらくギリシア語での6(ヘキサ)+セントール(半人半馬)=「ヘクトール」という創作。そこは普通に4本脚ケンタウロスにしても問題ないだろうに、あえて一捻り入れてくる所に、既存のファンタジーのお約束をただなぞるだけの作品にはしないぞ…という梶山先生の強い拘りを感じました。主人公・ソロモンの刺青を自在に操る能力も、攻撃や防御に使うだけでなく背中に羽根を生やして空を飛んだりと、多彩に応用が利く設定になってるのが面白いと思いましたね。
 敵役の女導士・マルカの妖艶さと部下にも容赦のない残忍さには終始ゾクゾクさせられっぱなし…彼女はいかにも梶山先生が好みそうなキャラクターで、マルカパートはめちゃくちゃ楽しんで描いてただろうなぁ~と想像してニッコリしてしまう(キショ
 
 …しかし、この1巻では物語の導入の導入を見せられただけ…はっきり言って、「何も始まらないまま」終わってしまった感があります。世界観のディティール表現への拘りには凄まじい熱量を感じるもの、肝心のお話が一向に動いていかないいのが非常にもどかしく…正直、このペースで先生の構想を全て描き切るまでに読者、もとい編集部が根気強く待ってくれたかどうかは疑問です。
 せめてキョウコが着替える所まで見たかったですね…まさかパジャマのまま終わるなんて…

 私が今作で最も興味を惹かれたのは、キョウコがソロモンとどう関係を深めていくのか、その1点でした。氏の作風的に、単純な恋愛関係に落とすことは絶対にしなかったとは思うんですよ。つくづくこの物語の続きを未来永劫読めない事が、ただただ残念でなりません…

改稿:2024.8.21

【Archive】小説版イース1・2/飛火野耀

 イースの小説版について調べていた時に、まず最初に知ったのが飛火野版イースの存在でした。ネットにある概要を読むだけでも原作から相当に逸脱した内容であることが明らかで、「ここまで違うのはちょっとなぁ~」と手を出しあぐねていたのは事実。しかしその後実際に飛火野版イースを読んだ人からの話を色々聞いていくうちに、段々と興味が湧いてしまって(笑)、半分ネタのつもりで購入に踏み切りました。ちょろい。

 中身を読む前にイース1の裏面に書かれた飛火野氏のプロフィールに目を通した所、そのあまりの電波っぷりには軽く眩暈が…(苦笑)「私、この本ちゃんと読み通せるのかな」と謎の不安に駆られましたが、結果としては杞憂に終わりました。
 ”原作の内容に全く忠実ではない”という点さえ飲み込めれば、読み物としての出来は非常に良かったからです。

 以下、ネタバレを含む感想。

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【Archive】イース[OVA]

OVAイース①OVAイース②OVAイース③OVAイース④   
 1991年に製作されたイースのOVA、win版イース完全版の特典ディスクにて視聴しました。
 敢えてゲームより先にOVAに手を出したのには理由があります。イースシリーズでは基本的に主人公のアドルには主体的な台詞を与えておらず、彼の真意についてはプレイヤー側の想像に委ねる形をとっています。私はその想像の余地を自分の好きなように埋めるよりも、まず(当時の)公式が想定したアドルの人物像を知りたいと思いました。私はどうしても、「アドル・クリスティンが一体どんな人物なのか」を何より最初に把握しておきたかったんです。

 同じファルコム製作の『ドラゴンスレイヤー英雄伝説2』の主人公・アトラス王子は久々に自分の中で大当たりの男性キャラクターでした。私はどんな作品でもどちらかといえば女性キャラに惹かれる事が多いですが、男性キャラにハマった場合は女性キャラ以上にのめりこむ傾向があります。後者のような作品に出会う事の方が私にとっては珍しいのです。
 イースの主人公・アドルも、外見や設定を見る限り私の目には魅力的に映りました。そんな彼がどんな人物であるのか、手っ取り早く知るにはアニメという媒体が一番わかりやすいと思ったわけです。一応、事前に1のOVAはある程度原作に忠実に作られているというのも聞いていたので、ちょうどいいのかなと。

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【Archive】レディストーカー 過去からの挑戦/妹尾ゆふ子 [小説]

 1995年にSFCで発売された同名のゲームのノベライズです。
 これより以前にMDで『ランドストーカー』というRPGが出ていますが、タイトルが似てるだけあってまさにその後継作です。製作元も同じクライマックス。キャラやストーリーに直接の繋がりはないようですが、システム自体はほぼ同じなようです。とはいえ、この『レディストーカー』も『ランドストーカー』も、私は一切やった事はありません(苦笑)。最近そんなのばっかりですね…
 ともかくこの『レディストーカー』、タイトルの示す通り、主人公はレディという名の女の子です。気が強くてわがままで手の付けられないお転婆お嬢様…という強烈な個性を持つキャラクター。容姿も合わせて実に私好みのヒロインです。
 しかし、肝心のゲーム本編でのレディはそれほど喋ってくれないらしく…確かに、昔のRPGは「主人公はしゃべらない」事がお約束であったとはいえ、せっかくの女性主人公なのに何ともったいない…と残念に思った訳です。
 と同時に、『レディストーカー』には小説版が存在している、ということも知りまして。レディのキャラクター性を純粋に味わう分には、ゲームより小説を読んだ方が良さそうだと考えて、本書を手にするに至ったのです。

 そういう訳でレディさんの女性主人公としての魅力を求めて読んだこの1冊。
 最初こそレディの傍若無人な振る舞い、想像以上のじゃじゃ馬娘っぷりに苦笑させられたものの、読み進めていくうちにどんどん彼女が好きになっていきました。以下、個人的に大好きなレディの台詞(地の文含む)を本編から抜粋。

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プロフィール

明日から本気出す
HN:ぷにょにょん(仮)
レトロゲームをネタに妄想を滾らせることを生き甲斐にする拗らせオタク。二度とは戻らぬあの頃に思いを馳せては感傷に耽っている

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