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【Archive】ドラゴンスレイヤー英雄伝説2 [PCE]

英伝2メンバー 以前にプレイしたドラゴンスレイヤー英雄伝説の続編です。
 前作から20年経ったイセルハーサで、セリオスの息子であるアトラス王子が主人公となり世界の危機に立ち向かうお話になります。

 そもそもこの『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』というゲームを知るきっかけが、2の方で使用されていた中ボス戦BGM「ストッパー」それもPCE版のアレンジver.を聴いて衝撃を受けたことからでした。実際世間でもすごく評価の高い曲ですよね。そこから某所の全曲集動画に渡り、ストッパー以外の曲のクオリティの高さにも圧倒されたことをよく覚えています。
 そんな感じでしばらくはずっとBGMのみを楽しんでいたのですが、ふと「このストッパーが掛かる場面て、実際のゲームではどんな感じなんだろう…」という興味が湧いたのです。さっそくプレイ動画がないか検索して、ちょうどストッパーが初めて掛かるイベント…王家の墓でのプルダーム戦を見たんですよ。
 その時に初めて、PCエンジンがキャラクターボイスを再生できると知って。…そうです、主人公のアトラス王子のボイスもそこで初めて耳にして…一発で惚れました(笑)。元々ビジュアルだけ見ても可愛い子だなとは思ってたんですが、そこにあのボイスが加わると手が付けられないですね。
 それから序章~第1章終わりまでのプレイ動画を一気に見まして、アトラス王子の魅力だけでなく、キャラクター同士の掛け合いの楽しさだとか、魔法のカプセル制度などの独特なシステムに惹かれ、「これは実際に自分でプレイしてみたいな」と思うようになったのです。まぁ、そこから実プレイに至るまでかなりの時間が空いてしまいましたが…

 前作の記事でも書いたんですが、最初は2だけをプレイ出来ればいいと考えていたんですよ。まず2をやってみて気になったら遡ってみようかなぁぐらいの気持ちで。結局ナンバリング通りの順番でプレイしましたが、結果的にはそれで正解でした。ストーリーの流れはもちろんですが、1をやっていないと2のゲーム性の意味に気付けないんですよね。
 英伝2は前作と比べると厳しめの評価をされている事が多く、その原因の最たるものが「地下編攻略の面倒臭さ」にあることは間違いないでしょう。私もそれは事前に知った上でプレイしましたが、はっきり言って見通しは甘かった。どこまで行っても似たような風景が続くのでとにかく迷いやすく、狭い通路内に大量の雑魚敵が蠢くものだからスムーズな探索も難しい(これはまぁ、アトラス達の自業自得ではあるんですが…プレイヤーにはどうすることも出来ませんので…)。ヨシュアの目or鏡なんぞほとんど役に立ちません。
 最初、ろくにマッピングもせず勘と記憶だけを頼りに地下迷路を彷徨っていたのですが、何時間掛けても目的の町に辿り着けず…。どうしようもなくなったところでやっと紙とペンを取り出し、ちまちまと地道にマッピングして、ようやく先に進めたときは涙が出そうでした。町を見つけただけでこんなに感動出来たゲームは初めてです(笑)その後は攻略本を入手出来たので、ダンジョンで迷う事はほぼなくなったので楽にはなりました。

 雑魚敵戦闘について。前作から続くオートバトルシステムの使い勝手の良さは変わらないので、コマンド選択の手間を省けるのはいいんです。が、そこで頭を悩ませるのが魔法のカプセル制度なんですね。
 前作では呪文はMPが尽きない限り何度でも使うことが出来ましたが、2では1度の戦闘でカプセルの数の分しか使うことができない。つまり、一人につき7回しか呪文を唱えられない。戦闘中でのカプセルの回復手段は基本的にアイテムしかなく、それ系のアイテムは超貴重品。戦闘が終われば自動回復はするものの、全快までには時間が掛かる。そこに敵とのエンカウント率の高さが加わると、途端に凶悪なシステムになるんです。
 大抵の場合、カプセルが回復しきる前に次の敵とエンカウントしてしまうんですよ。上手い人ならば敵を躱しながら進むことも可能でしょうが、不器用オブ不器用の自分には不可能な所業で、ひたすら敵とぶつかりまくる(笑)。
 弱いうちは1度の戦闘で全員カプセルを使い切る寸前まで呪文を唱えないとまともに戦えないこともしょっちゅうで、物理攻撃のみで敵を倒せるようになってやっとオートバトルシステムを活用できるといった具合。常に使えたのはHPの自動回復ぐらいでしょうか。
 レベルについても、各章のクリア基準レベルを上回ると貰える経験値とお金がゼロになってしまい、次の章に行く前にあらかじめレベルを上げておくという手段が取れません。このことは実はゲームをクリアした後に知ったのですが、とにかく「プレイヤーに簡単に楽をさせない」という点において、2は徹底されているように思いました。

 さてここに来て一度前作のことを思い出してみましょう。
 そもそも英雄伝説は「RPGをプレイしていて煩わしいと感じる要素を極力排除する」というコンセプトで作られたそうです。実際1ではレベル上げが苦痛と感じたことはなかったし、マッピングしなければ確実に迷うようなダンジョンは存在せず、攻略に詰まるということがほとんどなく快適に遊べました。
 ではなぜ2はこのような作りになってしまったのか?
 それこそ、1が快適すぎたから…ではないでしょうか?

 ストレスなく快適に遊べるということは、逆にゲームとしてのやり応えが薄いともいえます。
 私は1は20時間ほどでクリアしましたが、2はその倍は掛かっています。2は攻略を見ながらやってそれなので、もし自力攻略をしていたらもっと時間が掛かっていたと思います。
 プレイ時間が多ければ多いほど良いとは(私自身は)思いませんが、高いお金を出して買ったゲームが簡単にクリアできてしまったらつまらないと感じる人もいるでしょう。特に英伝1・2の原作が出た当時は、ゲームは難しければ難しいほどよい、すぐクリアできるゲームはダメという風潮はまだ残っていたんじゃないかと。(イースの登場でだいぶ緩和されてたかもですが…)

 2の地下編の面倒臭さは、言ってしまえばワプの翼の便利さとのバランスを取った結果なのだと思います。1では使い捨てだったワプの翼が何度でも使えるようになり、一度目的地につけば2度と地下迷路を彷徨わずとも済む。ならば目的地に着くまでの苦労はしてもらおう…という考え。実は地下迷路に置いてある宝箱のアイテムって、ほとんどがそこで手に入れなくても店屋で買えるものだったりするんですよ。さすがに指輪シリーズはそこにしかないものですが、持っていなくてもゲーム攻略そのものに影響はありません。隅から隅まで地下を探索する必要性を持たせなかったのはある意味では優しさですね(笑)。

 もし1を経ず2をいきなりやっていたら、2の理不尽ともいえる要素に納得がいかず良い印象を持てないまま終わってしまった可能性もあります。単に不出来であるとか製作者のプレイヤーへの悪意(笑)とかではなく、そう作ったことに明確な意味がある。全ては快適すぎた1へのカウンターであり、1以上のゲーム性を追及した結果がこれだったんだと、自分で気付くことが出来たのは大きかったですね。

 そういう訳で、2はストーリーにおいてもシステムにおいても1のプレイが前提の作りでしたね。当たり前といえば当たり前ですが、いきなり2をやろうとした自分の愚かさが恥ずかしい(笑)。
 単純な遊びやすさや万人受けするといった部分では前作の1が勝ってると思いますが、やはり私が好きなのは2の方です。これはもう、アトラス王子を筆頭とするキャラクターの魅力の勝利でしょう。アトラス、ランドー、フローラ、シンディの4人で冒険した時間はとても充実した幸せな時間でした。また一つ、いつまでも愛してきたいゲームが増えてしまったね…(恍惚)

プロフィール

明日から本気出す
HN:ぷにょにょん(仮)
レトロゲームをネタに妄想を滾らせることを生き甲斐にする拗らせオタク。二度とは戻らぬあの頃に思いを馳せては感傷に耽っている

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