イース1については事前にOVAを見ていたので話の流れが大体わかってる状態でした。
しかし、当たり前ですが全然ゲーム攻略の参考にはなりませんでした(笑)そういえばOVAのアドルは毎度敵やら罠やらに無策で突っ込んで行っては返り討ちに合っていましたが、あれは初見プレイヤーの操作するアドルそのものだったんですね。何という見事な原作再現(?)。あまりにお手軽な操作感に舐めてかかって、何度無様に死んでいったことでしょう…(遠い目)
癒しを求めてジェバの家に足繁く通ってはフィーナ様に話しかけまくるも、彼女はひたすら「名前以外の事を思い出そうとすると頭が痛くてぇ…><;;」と同じ言葉を繰り返すだけ。うんうん、わかってるよ。そう言いながらも内心は不安で仕方なくてアドルの知らない所で一人で泣いてるんだよね、フィーナちゃんは(※OVA参照)。僕知ってるからね!そしてダームの塔に入ったら最後、後戻りは一切出来ないと知り私は静かに泣き崩れた(エンディングまで泣くんじゃない)。
ダームの塔はろくにマッピングもせずメモすら取らずにひたすら自分の記憶力(?)を頼りに歩き回ってましたがまぁ…地獄でした。「何がRPGは優しさの時代へ…だ!!!!!」死ぬ思いで最上階近くまで登ってきて1階にある重要アイテムを取り忘れたことに気付いた時の絶望といったら。戻ったら戻ったで罠の部屋の存在忘れててまんまと2度目の牢獄行き、ドギにはいい加減にしろと怒鳴られ、集めた銀の装備もすべてはぎ取られて、さすがにこの時ばかりはやむを得ずリセットを掛けました。直前にセーブしておいてほんとに良かった…
もう、OVAじゃドギとルタどころかゴーバンさんですら一緒に来てくれたのに原作ときたら…!2人の居場所を把握するのにどれだけ苦労したことか。それといまだに悪魔の回廊の攻略法が「柱の脆い部分をハンマーで叩く」なのが納得いかないよ。剣でぶっ壊せねーのかよ!それかドギを連れてきてブン殴ってもらうとか。壁壊せるんだから余裕だろが。(無茶振り)
そんなこんなで紆余曲折あってようやくダルク・ファクト氏の下へ辿り着いた時には心の底から感動したものです。「銀の装備がなければこの私は倒せないのだからな…」はい、ご親切に教えてくださってありがとうございますー…ってそういえば私銀の装備一式つけ替えてたっけ?戦闘始まっちゃったよ?ファクトさん何やってもノーダメだよ??こっちのHPはどんどん削られていくよおおおおおおお!?!?
…慎重に始めたファクトさんへの2度目の挑戦は非常にあっけなく終わりを告げました。ダームの塔、無事に沈黙です。やったぜ。
続くイース2。こっちはほぼ事前情報を持たずにプレイしました。1のEDにして超名曲「The Morning Grow」が聴けないのは残念だなぁと思いつつ、流れてくる「To Make The End of Battle」には思わずテンションMAX!やっぱりカッコイイなぁ。
さてイース2のヒロインといえばOPの振り向きアニメが衝撃的だった(らしい)村娘のリリアたん。何とこの子、重い病気を患っているんだとか。…んん?そんな薄々とした露出の多い服着て、一人魔物の徘徊する廃墟を平気でうろついてた上、行き倒れてたアドルを助けた(村まで運んだ?)リリアたんが…実は病人???? 今にして思えば、この時点で彼女に対して覚えた違和感を、私はもう少し信じてやるべきでした。
私はてっきり、このリリアの病気ネタは最後まで引っ張るのかと思いました。しかし、リリアの病気については序盤であっさりと解決してしまうんですよね。「え?このままだとリリアたん出番終わっちゃうよ…?」でもそんな心配は無用でした。新たな旅に出発したアドルを追って、リリアたんは実家を飛び出して蒸発するのです。マジかよ…
私にとってイースのヒロインはフィーナ以外にはいません。フィーナ以外の女なんていらないんです。「こっちは消えた女神のケツ追っかけるのに忙しいんだよ!!!!」病み上がりのリリアたんは大人しくバノアのマッマのいるおうちで休んでいてください、どうぞ。若干のイライラを募らせつつ、もう一度フィーナに会うため私は先を急ぎます。
イース2からアドルは体当たりだけでなく魔法を使えるようになります。その中でも特筆すべきは「テレパシーの魔法」です。これを使うと魔物の言葉がわかるようになるんですが、私はこれをこっそりと相手の思考を覗き見るような魔法だと思ってたんですね。全然違いました。なんとアドル自身が魔物に変身する。その変身した姿っていうのが、聖獣ルーとかいうクッソ可愛らしい生き物なんですよ…!(悶絶) これには本当にやられたと思いました。
ルーの姿のアドルが可愛くて可愛くて、もう移動時はほぼテレパシー発動しっぱなし。魔物達もアド・ルーに対してすっごいフレンドリーに接してくれて、そんな彼らの目前で魔法解除して元の姿に戻り容赦なく半キャラずらしでぶち殺していくアドルの鬼畜っぷりがそれはもう際立つ際立つ(笑)
しかしこうして魔物たちとコミュニケーションをとれるのであれば、何とか話し合いで平和的解決に持っていけないものなのだろうか?…などと考えたところで、このゲームそういうゲームじゃないんで。向かってくる敵はひたすら切り捨てるのみです。ああ、無情。
ルーの姿だと敵と戦わずに移動できるので謎解き時には便利なんですが、そこでレベル上げを怠ると所々のボス戦であっさりと死んでしまうのが玉に瑕。ボスで詰まる度にいちいちレベル上げの為に近場で雑魚狩り、という作業が生まれてしまって非常にかったるかったです。ラスボス戦も直前にレベルカンストさせるまでが長くて萎えてました…(自業自得) 一応カンストさせずとも何とかダームさん倒せないかなー、と試しに数十回ほど挑んでみたのですが、どうしてもこっちのHPが足りずに負けてしまって。もっと上手くやれば勝てたのかもしれないですが、さすがに心が折れました。そしていざカンストさせたらあっさり倒せちゃったので更に拍子抜けでした。
感動のエンディング。結局フィーナとは最後の最後にしか会い見えることは出来ず、悲しいお別れをしました。アドルとフィーナを二人きりにしてあげる皆の心意気に思わず涙したよね。「私という女の子がいたこと…忘れないでね」うん、一生忘れません。忘れないから行かないで。お願いだから行かないで。泣いていいよね?エンディングだからもう泣いていいよね?
そんな私の眼に飛び込んできたのは、アドルとリリアのKissシーンだったわけで。
おいゴラァ!!!ふざけてんのか!!!!(激怒)
…いや、まぁ、PCE版のEDがこうなのは、わかってたよ?でもね、リリアたんにはこういう扱いをされるに値するヒロインとしての活躍があると思ってたんです。
何もなかったんですよね(白目)
仮にリリアがいなくてもストーリー上はほぼ何の問題もない。そういう存在だったんです、彼女は。
本当に…衝撃でした。
クリア後はフィーナとリリア、両ヒロインのベクトルの異なる描写の薄さに、しばらく思い悩むハメになりました。このゲームにおけるヒロインの存在意義とは一体何なのだろうかと…
そもそも私は、イースのヒロインたちはアドルが守ってあげなくちゃいけない対象なんだと思っていました。そこからまず間違っていたんです。彼女たちはアドル(=プレイヤー)の壮絶な冒険の裏で、他ならぬ自分の意志で(それぞれ目的は違えど)彼の為に動いていました。
その動向を、心情を、こちらから知ることは出来ません。知る術もありません。じゃあどうするか?それこそ、『想像する』以外にはないじゃないですか。
そうです、イースとは愛する男の為、陰で奮闘する”強い”ヒロイン達に想いを馳せるゲームだったのです…そういう事にしておいてください(ぇ。
しかし、他ならぬ男性主人公(アトラス王子)の魅力に惹かれた英伝とは、見事に真逆の印象になりました。これでもアドル萌えを期待して始めたんですけどね…あ、アド・ルーには萌え萌えでしたな(了)