2018/03/01
【Archive】白き魔女~もうひとつの英雄伝説~[SS]
『白き魔女~もうひとつの英雄伝説~』は、イセルハーサ編から始まった英雄伝説シリーズの3作目にあたり、ガガーブトリロジーと呼ばれる3部作の初作でもある『英雄伝説3 白き魔女』のセガサターン移植版になります。移植を手掛けたのはPCE版イース・英伝でおなじみのハドソンです。
PCE版イース・英伝はそのハードの強みを生かしたアレンジ…アニメチックに描き直された新規グラフィックやムービー、豪華声優によるキャラボイスの追加、CDDAで再生される高音質のBGMなど、原作の忠実な移植のみならず+αの要素を加えて高い評価を得てきました。
特にPCE版ドラスレ英伝2はそうしたハドソン独自のアレンジが私の嗜好に見事ハマり(笑)、その後しばらくファルコム沼に浸かるキッカケとなった訳であります。
そしてこのSS版白き魔女は、そのハドソン独自アレンジ移植路線の一つの到達点と言えましょう。そう、原作ファンからは”黒歴史”とまで称されるほどに…PCE版イースやドラスレ英伝とは比較にならないほどの別物と化していたのです。
SS版と原作の違い、ざっくりいえばストーリー以外全てです。
キャラクターデザインはそえたにかずひろ氏の手によって一新され、一部のキャラを除いて原型をほぼ留めていません。私は原作を未プレイで、白き魔女はSS版だけしか知らない人間ですが、原作のキャラ集合イラストを見ても誰が誰なのかさっぱりわからないのです。
SS版では随所にアニメーションムービーが挿入されており、出来は(当時としては)充分に良いものです。原作の繊細なデザインをそのままアニメに起こすのは難しい、ならば最初からアニメに適したキャラデザを別に用意するというのはそれほど間違った方法論ではないとは思います。ただ、ここまで雰囲気を別物にする必要があったかはちょっと疑問ではあります。原作よりも対象年齢を引き下げたい目的でもあったのでしょうか?
ゲーム中の画面はトップビューからクオータービューに代わり、戦闘システムもシンプルなターン制コマンドバトルへ変更されました。平時のBGMはサターンの内臓音源で鳴らされ、アレンジとしては無難な印象。アニメムービーやボイスが流れるイベントではPCE版イース・英伝で猛威を振るった名アレンジャー・米光亮氏が手掛けた音源が流れますが、単品で聴くことは出来ません。SS版仕様のサウンドトラックが出ていないのが残念です。
とまぁ原作との違いを分かる範囲でつらつら書いてきましたが、この辺は原作未プレイの私にとってはそこまで問題ではありません。最初から「そういうもの」として見ればいいからです。原作からの改変という点を無視すれば、ゲームデザイン自体は嫌いではないですし、90年代アニメチックな絵も私の世代からすれば(笑)全く受け入れられないというほどでもないので。
世間の不評を知りながら敢えて原作ではなくSS版の白き魔女を選んだのは、私が英伝にハマったのがハドソンの手掛けたPCE版移植作からであり、その流れを汲んだ最後の”ハドソン流”英雄伝説を見ておきたかった…というのが最大の理由であります。
以下、ネタバレを含む感想。
PCE版イース・英伝はそのハードの強みを生かしたアレンジ…アニメチックに描き直された新規グラフィックやムービー、豪華声優によるキャラボイスの追加、CDDAで再生される高音質のBGMなど、原作の忠実な移植のみならず+αの要素を加えて高い評価を得てきました。
特にPCE版ドラスレ英伝2はそうしたハドソン独自のアレンジが私の嗜好に見事ハマり(笑)、その後しばらくファルコム沼に浸かるキッカケとなった訳であります。
そしてこのSS版白き魔女は、そのハドソン独自アレンジ移植路線の一つの到達点と言えましょう。そう、原作ファンからは”黒歴史”とまで称されるほどに…PCE版イースやドラスレ英伝とは比較にならないほどの別物と化していたのです。
SS版と原作の違い、ざっくりいえばストーリー以外全てです。
キャラクターデザインはそえたにかずひろ氏の手によって一新され、一部のキャラを除いて原型をほぼ留めていません。私は原作を未プレイで、白き魔女はSS版だけしか知らない人間ですが、原作のキャラ集合イラストを見ても誰が誰なのかさっぱりわからないのです。
SS版では随所にアニメーションムービーが挿入されており、出来は(当時としては)充分に良いものです。原作の繊細なデザインをそのままアニメに起こすのは難しい、ならば最初からアニメに適したキャラデザを別に用意するというのはそれほど間違った方法論ではないとは思います。ただ、ここまで雰囲気を別物にする必要があったかはちょっと疑問ではあります。原作よりも対象年齢を引き下げたい目的でもあったのでしょうか?
ゲーム中の画面はトップビューからクオータービューに代わり、戦闘システムもシンプルなターン制コマンドバトルへ変更されました。平時のBGMはサターンの内臓音源で鳴らされ、アレンジとしては無難な印象。アニメムービーやボイスが流れるイベントではPCE版イース・英伝で猛威を振るった名アレンジャー・米光亮氏が手掛けた音源が流れますが、単品で聴くことは出来ません。SS版仕様のサウンドトラックが出ていないのが残念です。
とまぁ原作との違いを分かる範囲でつらつら書いてきましたが、この辺は原作未プレイの私にとってはそこまで問題ではありません。最初から「そういうもの」として見ればいいからです。原作からの改変という点を無視すれば、ゲームデザイン自体は嫌いではないですし、90年代アニメチックな絵も私の世代からすれば(笑)全く受け入れられないというほどでもないので。
世間の不評を知りながら敢えて原作ではなくSS版の白き魔女を選んだのは、私が英伝にハマったのがハドソンの手掛けたPCE版移植作からであり、その流れを汲んだ最後の”ハドソン流”英雄伝説を見ておきたかった…というのが最大の理由であります。
以下、ネタバレを含む感想。